石田 名香雄の名言 Nakao Ishida

研究社 医学英和辞典 石田 名香雄(Nakao Ishida)Amazonより

諸子はすべからくのろ(鈍)づよ(強)かれ。

石田 名香雄 Nakao Ishida

医学者 ウイルス学者 元東北大学総長 1923〜2009
Wikipedia


この言葉は石田 名香雄さんが大切にしていた信条のようです。
こんな思いが込められているようです。

皮相な理解で才気を誇るスマートさに走るな。
目先の功利に惑わず、耐えて粘れ。
広々とした野に出た時に感じる、とらわれぬ闊達な「野ごころ」を持ち、遅く鈍(のろ)であっても良い、ひたむきに学問や事に当たれ。
そこに人間としての真の強さ、たくましさが生れ、本質的な物事を成し遂げる人間になれる。


とかく現代人は見た目のスマートさなどを、あらゆる場面に求める傾向にありますが、夢の実現、事の成就などは、表面的な体裁や手段、方法のかっこ良さなどを気にしているようでは、なかなか実現は難しいでしょう。

達人たちの美しさ、真の強さなどは、見た目には表面的にも感動を覚えるほどのものですが、それは美しく見せようとしているから美しいのではなく、美しさに値する内容になっているので美しく見えるだけです。

その達人の美しさを表面的に真似ても、とても同じような美しさは出せるものではありません。

達人たちの美しさも最初は武骨なもので、とても美しいと言えるものではなかったかもしれません。

そこから洗練し続けて、その醸しだされる美しさに到達してきたものでしょう。

本来の美しさを出していく洗練を焦ってはいけません。
もちろん磨くことを止めてもいけません。

ひとこすりひとこすり丁寧に丁寧に研磨し磨き上げていくことです。

早いのがいいとも限りません。
多少時間がかかっても、真の美しさを醸し出せた方が長く愛されることにもなるでしょう。

流行りなどに惑わされることもなく、感じたものを一心に追求していくことです。

その追求の深さが、あらゆる面の深さに繋がっていきます。

どんなことをやっても、その事の成就や実現の原理原則は同じところにありますから、どの分野でも、その原理や真理に近づければ、その人のあらゆる面がその深さから醸し出されることになります。

ひたすら今取り組んでいることや、心が感じたものを掘り下げていくことです。

掘り下げる方向や、掘る方法さえわかっていれば、毎日たとえ僅かずつでも深く掘り下げていくことはできます。

その追求にあなたの才能が必ず応えてくれますよ。

(浜本 哲治)

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