18代目 中村 勘三郎 18th Kanzaburo Nakamura

18代目 中村 勘三郎(18th Kanzaburo Nakamura)Wikipediaより

型をしっかり覚えた後に「型破り」になれる。

18代目 中村 勘三郎 18th Kanzaburo Nakamura

歌舞伎俳優 1955~2012
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)


型があってこその型破りであって、基本がなくやっていっても、なかなか感動を届けられる技術レベルにはなっていきません。

一方で、型に囚われてばかりでは進化が出来ないのも事実ですね。

18代目 中村 勘三郎さんは著書の中でこんなこともおっしゃっています。

僕の創る歌舞伎は常に賛否両論。
こんなの歌舞伎じゃないという方もいる。
もちろん古典を守る事は大切。
けれどそれと同じくらい新しい挑戦も必要です。
保存するばかりじゃ、本当に遺産になっちゃうでしょ。

18代目 中村 勘三郎の名言


自然界は常に変化の中にありますから、どこかで固定しようとしてしまうと、それは退化の道を辿ることになります。

またどんな分野であっても、自然界の中では極められるものはないと考えて間違いないです。

ある道、分野を生涯かけて極めようとしてきた先人たちは、その到達した領域で偉業を残してきていますが、まだその先があることを感じながら、その生涯を終えているはずです。

先人の残した偉業を尊敬して、大切にすることはもちろんですが、さらに進化させてこそ先人の偉業に報いることになるでしょう。

また未来の子どもたちに、さらに追求のバトンを渡すためにも、今の私たちが少しでも進化させるべきでしょうね。

ただどんな分野でも、型破りや進化を、何かを付け加えることをそう呼ぶケースが多いですが、これからは業界や分野の型を破ると言うよりは、人間界の型を破って自然の型に近づくという視点を人間は持っていくべきでしょう。

本質や真理には必ずその方が近づきます。

あなたが極めようとしている分野、また例えひとつのことであっても、日常の生活の中のことでさえ本気で追求していこうとすると、どこまでも追求できる奥深さがあります。

同じ時間を過ごす人生の時間です。
何かひとつのことでも、真理を感じさせるほどに追求して未来の人類に残してあげてください。

18代目 中村 勘三郎さんはテレビ番組「カンブリア宮殿」(2007年1月15日放送)の中でこんなこともおっしゃっています。

人生の成功とは、死ぬときに悔いが残らないこと。

18代目 中村 勘三郎の名言


57年の人生でしたが、様々なことにチャレンジなさって、きっと後悔のない人生になったでしょう。

いつゴールを迎えるか分からないのが人生です。

例えそれが明日であっても、悔いの残らない人生にしていきたいですね。

何かを極めようと、囚われることなくチャレンジしていく勘三郎さんの生き様に、そんな人生の生き方を見たような思いです。

18代目 中村 勘三郎さんのこんな名言もありました。

人間の本質は変わらない。
でも時代は変わる。
だから立ち止まるわけにはいかないと思います。

18代目 中村 勘三郎の名言

焦ったって本人が不安なら見ている人は面白くも何ともないんですよ。
機は熟す。身のうちから突き上げるように満ちてくるものなのです。

18代目 中村 勘三郎の名言

何のためにやるのかという意味がはっきり分かっていないと、そこにあるのは肉体だけだ。

18代目 中村 勘三郎の名言

形を極め、型を破ることを続けてきたから今日がある。挑戦です。

18代目 中村 勘三郎の名言

形というのは、ピタリと決まる体と手の位置が、その人にしかできない独自の美しさまで到達したもの。
そこに役者の心が入るのです。

18代目 中村 勘三郎の名言


これまでに紹介した18代目 中村 勘三郎さんの名言です。

(浜本 哲治)

十八世勘三郎襲名披露興行中の歌舞伎座正面(2005年)Wikipediaより
十八世勘三郎襲名披露興行中の歌舞伎座正面(2005年)Wikipediaより

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