尾崎 放哉の名言 Housai Ozaki

放哉の碑「こんなよい月をひとりで見て寝る」(神戸市・須磨寺大師堂)Wikipediaより

いれものがない両手でうける

尾崎 放哉 Housai Ozaki

俳人 1885〜1926
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)


人間界は便利や効率を追求して、いかに少ない労力で多くを手に入れるかを競うように追求してきました。

その傾向はまだまだ続いているようですが、その影響が様々なところに出てきていて、ストレスに弱い人間が大きなストレスを溜め込む要因にもなっているでしょう。

一度にひとつのことにしか意識、心は向けられないのに、あちこちに意識を分散させて一度にたくさんのことをやるという非常に困難なこともやろうとしています。

これがエネルギーの分散を生み出して、そうでなくても容量の少ない思考領域に次々にフォーカスする先を切り替えるという無理をさせてストレスを感じています。

手はふたつしかないのに、一度にたくさんのものを抱えようとするのも現代人の特徴でしょう。

抱え切れないものを抱えてしまっても、いずれにしても手放さないことには身動きが取れなくなるのが、人間の物理的なそして脳のメカニズムでもあります。

結果的にたくさんのことをこなすために、もっとも効率的、効果的な方法はひとつずつに集中していくことです。

多くのものを抱えても、所詮使うもの使えるものは限られています。
できるだけ抱え込まずにシンプルに取り組むことです。

植物たちの生き様を見ても、自然界を見事に生き抜く本質は多くのものを抱え込まないことです。

自然界は本来必要以上に溜め込まなくても生きていける世界です。

溜め込もうとするよりは循環させることで、与えられる愛はどんどん増えていきます。

容れものを探そう、大きくしようとするよりは、両手で受け取れるだけ、必要なだけありがたく受け取ってどんどん循環させることですね。

現代の人間界は非常に不自然になっていますが、愛、エネルギーが循環させるほど大きく、質が高くなることは自然界の本質的な真理ですから、どんな状況の中でも適用されていきます。

それをどこかで循環を妨げる思考や習慣が働いて、そう感じられないような世の中になっているだけです。

ぜひ自然界のこの素晴らしい真理は、どんどん実践して凄さを体感していってください。

(浜本 哲治)

終焉の地「南郷庵」(現小豆島尾崎放哉記念館)Wikipediaより
終焉の地「南郷庵」(現小豆島尾崎放哉記念館)Wikipediaより

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