リータ・レーヴィ=モンタルチーニの名言 Rita Levi-Montalcini

リータ・レーヴィ=モンタルチーニ(Rita Levi-Montalcini)Wikipediaより

死に近づいた個体は、知的能力を百パーセント活用して、自分のものではない未来を楽しむことができる。

リータ・レーヴィ=モンタルチーニ Rita Levi-Montalcini

イタリアの神経学者 ノーベル生理学・医学賞受賞者 1909〜2012
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)


人間もそうですが、自然界のあらゆる存在は、もちろん地球自体もそうですが、寿命があり日々そのタイムアップに向けて進んでいます。

そして自分自身を感じてみるとわかるように、通常基本的な機能は年々低下していきます。

そして年齢とともに能力は衰えていくと考えられていますが、実は身体の機能的なものも、もちろん脳も、どこまでも進化できる余地というか、潜在的な能力を人間が生涯を賭けて使っていっても使い切れないほどに持ち合わせています。

この能力の存在に気づき活用できるかどうかで、人生の愉しみは大きく違ってくるでしょう。

今の人類の多くの人は、この潜在的な能力、機能を使うことなく、日々低下していく領域の能力、機能しか使わずに人生を終えていると言えます。

人間には潜在的な能力、機能は間違いなくあります。
それも顕在化している機能や能力を遥かに上回るものです。

そしてその能力、機能は意外と簡単に引き出せるものです。
特別な人の機能であったり、難行苦行のような特別なことをやった人にしか引き出せない能力であるかのように、人間界では認識されていることが多いようですが決してそういうものではありません。

ぜひ、まずはあなたの中にそういう能力が必ず眠っていることを知ってください、体感してください。

閃きなどを自在に引き出せるようになれば、それは見事に実感できるでしょう。

そして潜在的な能力、機能は、顕在的な能力、機能が低下するからこそ引き出しやすくなることもぜひ知ってください。

加齢とともに引き出しやすくなる潜在能力は、目に見えない、通常時では感じることもできないものですが、もちろんあることを前提にしていないとその能力が引き出されることはありません。

これは日常のあらゆる場面で言えることですが、それがあると思うからこそ、いかに使おうかと考えたり、あること、使うことを前提に様々な準備ができるものです。

どんなに知識やノウハウを知ったとしても、あるものと思えなければ、それは永遠に使われることもなければ使えるようになることもないでしょう。

冒頭のこの言葉は、モンタルチーニさんが90歳の時に出版なさった「老後も進化する脳」の中でおっしゃっている言葉ですが、103歳でお亡くなりになるまで研究を続けていて、ご自身でも実践、体感なさったことですね。

他にもその書籍の中で、ミケランジェロさんが66歳の時、壁画「最後の審判」を完成させたこと。

バートランド・ラッセルさんが90歳を過ぎて、国際法廷を設置。戦争犯罪を告発。反戦書も刊行したこと。

ピカソさんが90歳でなお新たな技法を開発していたこと。

ガリレオさんが77歳の晩年まで、失明後も思索を重ねたことなどを例に挙げて、脳がいつまでも進化できることを語っています。

その中でモンタルチーニさんはこんなことをおっしゃっています。

彼らに共通するのは、老年期に入っても、社会貢献、勇気、創造性において際立っていること。

モンタルチーニの名言


脳は人生の最期の瞬間まで進化し続けるものです。
そして大半が使われずに終わるのですが、今見えている能力、感じられている能力の何倍もの能力が引き出されるのを待って、眠っています。

ぜひ少しでも多くの能力を覚醒させてあげて、人間界の進化のために活用してください。

(浜本 哲治)

NGF 2008国際会議特別ゲストスピーカー「神経系における生と死」Wikipediaより
NGF 2008国際会議特別ゲストスピーカー「神経系における生と死」Wikipediaより

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