坂口 安吾の名言 Ango Sakaguchi
自然界では花を咲かせること実を付けることは手段であり過程ですから、まさに人間に置き換えるとこの言葉通りでしょう。
ところが人間界では手段や過程を夢として目指しているケースが多く、必然的に夢を実現することは苦しいもの辛いものになってしまっています。
自然界で本来目指すべき夢を目指していると、苦しみや辛さとは無縁のものになりますし、通常そう感じられることも歓びにさえ感じられるようになります。
また本来目指すべき夢が潰えることはあり得ません。
夢に辿り着く過程には無限の道筋がありますから、ひとつの道が閉ざされたとしてもいくらでも夢に辿り着く道は見つかります。
人間界では長い間の教育環境や社会環境の影響で、どうも本来の夢を明確にすること、イメージすることが不得手になっていますね。
日々多くの方とお会いしていますが、夢を聴くと十中八九は手段や過程を夢としています。
これではどうしても夢へのチャレンジに悩みや苦しみが付いて回るのは致し方ないことでしょう。
そして本来の夢を考えてもらうのですが、手段は明確にイメージできても本来の夢はどうもイメージしづらいようですね。
これは本当に大切なポイントです。
どんなチャレンジをするにも、思いが全て実現していく自然界ですから、思いの源泉になる夢が自然からズレて不自然になっていると全てがズレてしまいます。
今の人間界は本来抱える必要のない苦悩を自ら抱え込んでいると言えるでしょう。
また植物たちのように息をのむほどの美しい花を咲かせる秘訣は花を目指さないことです。
本来の夢を目指していれば必然的に美しい花が咲くことになります。
そもそも花は手段や過程ですし、この言葉で言えば苦しみや悲しみですから、そこを目指して愉しめることはないでしょう。
そして通常苦しみに感じられることを、いかに美しく魅せられるか愉しむかが、夢の実現の最大のポイントですから、目指す夢が本来のものでなければ、日々同じようなことを繰り返し、時間もエネルギーも注ぎ込むチャレンジが美しく愉しめるものにはなっていきませんね。
どうぞ、夢へのチャレンジが愉しいばかりのものになっていなければ、もう一度夢を検証してみてください。
苦しみを目指していたり、手段や過程である花を目指していませんか?
本来の夢を目指してあげることは、あなたの才能の進化に与える影響も本当に大きなものになっていきます。
心底愉しめているかどうか。
大切なポイントですね。
(浜本 哲治)
チャタレー裁判を傍聴する坂口安吾(最前列右から2人目)1952年1月18日 Wikipediaより