華岡 青洲の名言 Seishu Hanaoka
内外合一 ないがいごういつ
活物窮理 かつぶつきゅうり
華岡 青洲 Seishu Hanaoka
江戸時代の外科医 世界で初めて全身麻酔を用いた手術(乳癌手術)を成功させた 1760〜1835
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)
これは華岡 青洲さんの医療に対する考え方と、ご自身の人生哲学を表した言葉だと言われています。
内外合一は、外科的治療は患者さんの全身状態をを充分に把握した上で治療すべきである。
活物窮理は、治療の対象は生きた人間であり、それぞれが異なる特質を持っているので、人間の身体の基本的なメカニズムを知り、特質なども深く観察して追求してく必要がある。というような意味のようですね。
これは、医療に限らずあらゆる道の追求に言えることでしょう。
現代社会は専門性が高まって、自分が取り組んでいる専門分野以外はわからない、わかろうとしない傾向などがあります。
また、マニュアルに沿ったことしかできなかったり、効率化の名の下にそうすることを求めがちです。
これでは、どんな道の追求も深まってはいきませんね。
元来、ひとつの穴を深く掘り下げていこうとすれば、またどこまでも高い山を積み上げていこうとすれば、穴の間口や山の裾野はどんどん広がっていくものです。
本来の学びの方法も、穴を掘り、山を積むように修得していくことが自然であり、もっとも効果的な学び方でしょう。
それを人間界では、間口を広げること、裾野を広げることから取り組んでしまうので、学ぶことに抵抗、嫌悪感を抱くことになってしまいます。
間口、裾野は広げようとすれば、生涯の時間を賭けても全く足りないほどに、広がりは無限に持たせられます。
そればかりをやっていては、ついには全く穴は掘り進まず、山が高く積まれることもなくタイムアップの瞬間を迎えてしまうことになります。
現代社会の閉塞感は、穴を掘るにも山を積むにも、間口、裾野を広げるにも、非常に中途半端なことしかできていないことも、その大きな要因のひとつでしょう。
個としては間違いなく、一点を深く掘ろうとすること、一点を高く積み上げようとすることに専念していくことでしょう。
当然、一点を掘り、積み上げていても、間口、裾野を広げなければ、必ずすぐに行き詰まってしまいます。
さらに先に掘り進み、積み上げようとするには、間口を広げ、裾野を固めていかなければ先には進んで行けなくなります。
医療などの健康に関することが、進歩しているように見えて、病人の数が減るどころか増える一方になっている現状なども、この中途半端と、行き詰まっているのに間口、裾野を広げ、固めようとしないことが要因です。
あらゆる分野で、自然界の原理を知り、それに沿ってどこまでも深く高く極めていこうとするチャレンジが必要です。
中途半端がいちばん疲れますし、その醍醐味、面白さがいつまでもわかりません。
どうぞ、あなたの一点からどこまでも深く掘り、高く積み上げることにチャレンジしていってください。
突出した深さ、高さを極めていくことこそ、あなたの素晴らしい才能、脳が歓ぶことです。
(浜本 哲治)
青洲の里にある華岡青洲像 Wikipediaより