ソポクレスの名言 Sophoklēs
誠実な挫折のほうが、邪悪な勝利よりも気高い。
ソポクレス Sophoklēs
古代ギリシャの詩人 悲劇作家 紀元前496~406
人間は誰もが、それぞれの成功を目指して活動しています。
しかしいつの頃からか、成功、勝利などの結果を求めるあまりに、嘘やごまかし、誇張などが人間界には浸透してきています。
ただこれからは、だんだんそういうものも自然淘汰させることになるでしょうね。
これだけ情報が大量にリアルタイムで入手できる時代になると、誤摩化しは通用しません。
ご近所の井戸端会議が、世界規模で行なわれるような状態ですからね。
そういう傾向は今後さらに進んでいくでしょう。
企業などもマーケティングやコピーライティングを駆使するだけでは、その存続も危うくなってきます。
逆に言えば、正直者がバカを見る時代から、本物、正直者だけが生き残る、そういう素晴らしい状態になっていくことが可能な世の中になっていくと言うことですね。
また大きな組織、力のあるものが生き残る時代から、小さくても本物であれば、充分輝いていける時代になっていくと言うことでしょう。
少し自然な状態に近づいていくということですね。
自然界では誤摩化しは通用しません。
それは即淘汰されることを意味します。
そして成功、失敗と言うよりも、嘘や誤摩化しは自分自身の心が荒んでいくことになります。
いくら成果を挙げたとしても、人は騙せても自分自身の心に嘘をつくことは出来ませんからね。
子どもたちにも嘘は良くない、泥棒の始まりだ。と教え諭すよりは、自分の心には嘘はつけない、一度嘘をつくと次々にその嘘を隠すために嘘を重ねることになり、自分が辛くなることを感じさせた方がいいでしょう。
また社会の構造と同じで、嘘をついたことを責めるよりは、嘘をつかせた環境に問題がないかを考えた方がいいでしょうね。
誰も好きで嘘はつかないでしょう。
そして何よりも、言葉の嘘だけではなく、自分の心にも嘘をつかない行動、チャレンジをする背中を見せてあげることでしょう。
やりたくないこと、やってはいけないと心が感じることは、例え成果のためであっても堂々とやらないこと。
失敗に終わっても、間違いなく学びは計り知れないほど大きなものになります。
子どもたち、後輩はそういうところを本当によく見ていますからね。
偽っての成功は決して長続きしませんが、もちろんただ正直にやっていれば成功するものでもありません。
正直の範囲を逸脱しない中で、あらゆる角度から精一杯、最高のチャレンジを積み重ねなければなりませんが、本当の成功はその先にしかありませんから、正直でなければ成功はないということですね。
正直に生きること。
当たり前のことですが、特に社会、経済構造がそれを許さない状態になっていて、自分自身の心を偽って生きざるを得ない人間界になっています。
そろそろ私たちの手で、次世代の子どもたちのためにも一人ひとりが実践していくことで、そういう世の中は終わらせたいですね。
どうぞ自分自身の心に嘘、偽りなく、あなたらしい人生を生きてください。
成功よりも何よりも、幸せを感じられる人生になっていきますよ。
幸せを感じられる人生こそが成功したことと同じでしょうね。
ソポクレスさんのこんな言葉もありました。
悩みは病をすら生むものだ。
人生のあらゆる重圧や痛みを、解放してくれるものがひとつある。
それは「愛」である。
無知とは何と抗い難い禍いであることか。
(浜本哲治)
詩人を象る大理石の浮彫り。おそらくソポクレースを表す。Wikipediaより