柳 宗理の名言 Sori Yanagi
本当の美は生まれるもので、つくり出すものではない。
デザインは意識活動である。
しかし、自然に逆らった意識活動は醜くなる。
なるたけ自然の摂理に従うという意識である。
この意識はデザインする行為の中で、究極のところ無意識となる。
この無意識に到達したところより美が始まる。
柳 宗理 Sori Yanagi
プロダクトデザイナー 1915〜2011
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)
これはデザイン、芸術に限らず、あらゆる場面で言えることでしょう。
アスリートなどでもそうですね。
美しさ、強さは作ろうとしてなかなか創り出せるものではありません。
究極には自然に沿った形で追求していった結果、自然が醸し出してくれるものでしょう。
そのためにも美しさ、強さ、能力をできる限りたくさん発揮するためには、力を抜くこと、リラックスすることです。
アスリートの世界でも、例えば力を込めたチャレンジの果てにクタクタになって余分な力を入れられなくなった状態で、強く、美しいパフォーマンスが出てくることがあります。
思考などでもそうですね。
思考で考えに考えたあげく、知恵熱が出るほどに考え通して、ふと思考を手放せた時に閃きが訪れたりしますね。
自然体などはハードワークの先にあるようにアスリートの世界でも、様々な世界でも言われますが、自然体のレベルにも極みはありませんから、その時その時の自然体はいち早く把握して、どんどんその自然体のレベルを高めていくことが、現実的に高いパフォーマンスを実現しながら成長、進化していけることになります。
要するに目指すものが明確になっていれば、放っておいても力は入ってしまいますから、常にリラックスすること、力を抜くことを考え、実践していくことです。
無駄な力が抜けた状態、思考を手放した状態が、この言葉の無意識の状態と考えてもいいでしょう。
閃きを引き出すのにハードワークは必要ありません。
常にリラックスして思考を手放していけば、閃きはどんどん引き出されてきます。
そしてその引き出された閃きを実際に活用していくことで、また結果や現象が起こってきますが、そのことで潜在領域の情報がレベルアップして、閃きのクオリティがどんどん高くなってきます。
こういう循環に早々に持ち込んでいくことです。
常にその時の自然体、力を抜いた状態を追求して実践していくこと。
人間界では、あらゆる場面で力を入れることばかりをインプットされてきていますから、無意識にも何かの反応として、力を入れる、心や身体が硬直することが反射になっていますが。
この反応は、習慣を変えていくことでどんどんレベルアップしていけます。
いざという時にリラックスすること、力を抜くことは常日頃から実践していなくては、また考えずに自然に出てくる習慣になっていなければ、本番ではとても実行できません。
物理的な強い力を伝えるのにも、力を抜くことが最大のパワーになることをぜひ理解、体感してください。
これはいろんな場面で試してみると、すぐに実感できることですね。
それを日常の中にどんどん取り入れていくことです。
とにかく現代人は特に力が入り過ぎています。
あなたの素晴らしい才能、能力は力を込めても、発揮されるレベルは低くなってしまいます。
ぜひ心の力も、身体の力も抜いていくことを今すぐにでも実践して追求をはじめてください。
力が入っているのに気づいたら、すぐに抜くことを実行する。
これを繰り返し繰り返しやっていると、どんどん力の抜けた状態が長くなって、起こる現象もどんどん変わってきますよ。
力が抜けたところに美しさも、強さも自然が授けてくれます。
もうひとつ柳 宗理さんの名言です。
使うためにデザインしているのではなくて、売るためにデザインしているということです。
特に企業はモノを売るために毎年少しずつデザインを変えていく、去年のデザインが今年には古くなっている。
すぐに変えなきゃいけないデザインなんてのは、デザインじゃないよ。
そんなことをしておいて「社会のためとか、ユーザーのため」なんて言葉はおかしいよね。
モノがどんどん使い捨てられて、ゴミをつくって行くことが経済の繁栄に繋がるというのは、社会の仕組みとしておかしい。
それにデザインという名目でデザイナーが荷担しているということに気付くべきだね。
柳 宗理の名言
これもデザインだけでなく、あらゆる分野で言えることでしょう。
また全体や組織がそうなっていることは、個人の意識がそうだということですから、個人としてこそ考えていく必要がありますね。
(浜本 哲治)
野毛のつり橋(横浜市・野毛山公園)Wikipediaより