ケント・M・キースの名言 Kent M.Keith
逆説の10カ条
1.人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
それでもなお、人を愛しなさい。
2.何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
3.成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
それでもなお、成功しなさい。
4.今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
5.正直で率直なあり方はあなたを無防備にするだろう。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
6.最大の考えをもった最も大きな男女は、最小の心をもった最も小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。
それでもなお、大きな考えをもちなさい。
7.人は弱者をひいきにはするが、勝者の後にしかついていない。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8.何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築きあげなさい。
9.人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい。
10.世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
ケント・M・キース Kent M.Keith
アメリカの行政官僚 講演家 1949〜
Wikipedia(日本語)/ Wikipedia(英語)
1968年ケント・M・キースさんが大学生の時に高校生向けの小冊子に記した「逆説の10カ条」は、マザーテレサさんに伝わり、感動したマザーテレサさんが壁に書いたり引用したことから、マザーテレサさんの言葉として多くの人に伝わったようですね。
良かれと思って伝えたことでも、思わぬひどい仕打ちを受けることはよくあることです。
言葉も便利な道具ですが、その真意をそのまま伝えることは本当に難しいことです。
同じ出来事をチャンスや素晴らしいことと捉える人もいれば、ある人にとっては苦痛なことでもあるように、どんなにあなたの愛の心を最高に込めて尽くしても、それをそのまま受け止めてくれる人もいれば、悪意とさえ感じる人もいるのだということは自然なことだと認識しておいた方がいいですね。
あなたには伝えられなかった人でも、あなたの愛を受け止めてくれた人にはそのまま伝えられるかもしれません。
どういう経路であなたの愛が伝わっていくかは、あなたの想像を超えています。
大切なことは、止めないこと、伝えられる人に伝え続けることです。
10人の組織があると、2人は組織をある方向に動かそうとするあなたの真意を受け止めてくれる人がいます。
同時に強烈に反対する人が2人はいます。
無関心やどちらにも影響される人が残りの6人ということになります。
全員にあなたの思いが伝わることはまずありません。
あなたがやるべきことは、受け止めてくれる2人と心を通わせて行動を起こすこと、行動を続けることです。
その2人と起こす行動が大きな力になっていけば、6人も影響を受けて組織全体が動きだすことになります。
この時に反対する2人を説得しようとしたりすると反対の力がますます大きくなります。
またこの2人を排除しても残った8人の中で、また2:6:2の割合で勢力が分かれることになります。
大切なことは、あなたの思いを受け止めてくれる2人を見つけること、その2人に思いを伝えて励まし続け、行動し続けることです。
今は思いが伝わらない8人も、組織が動き出すとどう変わるか分かりません。
今はそっとしておいて、2人と組織を動かせるほどの力を育てていくことです。
8人に心を奪われてはいけません。
この自然の摂理が分かっていれば、あなたのやるべきことに迷いはなくなりますね。
どんなに反対や逆風があっても、あなたの信念、愛を止めることなく伝え続けられますね。
これは組織のことだけでなく、あなた自身の中でも起こっていることですし当てはまることです。
また誰かとの交流でも、お互いに100%分かり合えることはまずありませんから、このことは念頭に置いておいた方がいいでしょう。
(浜本 哲治)